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濁流
大雨ではなく、連日しとしとと降る雨なのですが、気が付けば先日まで干上がっていた川に「濁流」が流れています。生態系は大丈夫か?と思わせるような、熱帯地帯の乾季の様な石だらけの河川が息を吹き返していました。

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日本勢の活躍よりも「その前宣伝」だけが目立った世界陸上のように、今年は「厳しい残暑」の前宣伝は何だったのとと思ってしまうような晩夏の風景です。

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川原のススキも秋の気配に一層拍車をかけます。暑ければ暑いように涼しければ涼しいように自然の営みは、なんとも上手にそれらしい季節感を演出します。

自然の営みと言えば、心配なニュースが。「モミの木の形質変化」の記事、帰還困難区域の山林で自生するモミの木の幹が途中から伸びない形質変化を確認したという「放射線医学総合研究所」の調査結果。原発事故との因果関係は不明としていますが、発生割合が事故現場に近いほど高いことから「偶然」と言うことではまずないでしょう。この公表が「風評を広げたりすることが無いよう」と言う論説がありますが、反原発の方は「それ見たことか」とまたネガティブな情報としてを発信するに違いありません。反原発も脱原発も誠に結構なのですが、本来原発と何の関係もない一般の生活者が「生活空間への影響を過剰に心配する」ことにより、余分なストレスや生産・販売活動への逆風がさらに強まることを非常に懸念します。

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少し色づき始めた広葉樹よりも、モミのような針葉樹の方が放射能の影響を受けやすいのは、チェルノブイリでも言われていたそうですが。

ところが、「本来原発と何の関係もない一般の生活者」ではなく、原発事故の当事者である東京電力は、「事故現場の排水路から放射性物質に汚染された雨水が海に流出していたことを東電が長期間公表しなかった問題」で、問題を招いた原因を調査していた社外専門家(弁護士のようですが)は「情報公開の精神が浸透せず、組織を上げて実行すべきだとの自覚も乏しい」と言う報告書をまとめたそうです。
自覚も乏しいと言うより、「バレたら謝る(あるいは謝るふり)」と言う企業風土で、それなりの「謝罪要員」も準備しているとも見えるのですが、うがち過ぎでしょうか。
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もうひと頑張り
晴天が一転かき曇り、突然来る雷雨や夕立ではなく、朝かな静かに降る雨。夏の雨ではなくもう秋の雨です。カレンダーを見反すとまだ8月なのですが。

猛暑から一転、何とも早い秋の訪れに、戸惑ってしまうのは何といっても農業生産者。
春きゅうりの収穫を終えて、苗を植え替え育ててようやく2度目の収穫期、季節がひと月進んだような天候気温に管理も大変です。

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この天候で、少し「うどんこ病」が出始めたとのこと、夏秋きゅうりは病気との闘いになります。農薬の依存度が低くなるように肥料設計から考えていますが、これだけ天候の変化が大きいと補い切れるわけではありません。市場出荷の場合、天候不順で集荷量が全国的に落ちると、市況が上がり風評被害の「福島産」もそこそこ買いが入るのですが、そんな理由で売れても仕方がありません。まして、有機栽培・差別化・高品質路線には先の風評被害と天候不順はダブルパンチになります。

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冬に向けての冬ニラの株作りも重要な時期、貧弱な株からは2番刈、3番刈と進むたびに葉が細く薄くなります。追肥の化学肥料は味を落とす結果になります。「上海みたいに株を落としたくない」と農家の時事ネタに仕方なく相槌を打ちながら、時事ネタところか社会現象である「風評被害」を憂いるばかりです。

秋・冬に向けて「ビニールハウス」も、もうひと頑張りです。

畑の珍客
一日曇天や霧雨。福祉駅前のデジタル温度計も、午後4時頃には20℃程度、たかだか20日前には地表のアスファルトやビルのコンクリートの照り返しもあって40℃以上を記録して、記録的なデジタル表示を撮ろうと、スマホをかざす通行人が列をなしていました。
同じ8月の、この差異には驚くばかりです。

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かつての猛暑で、すっかり前倒しになった「秋の味覚」梨。月末からの「幸水」が20過ぎには共同出荷も始まりました。これから、豊水、新高と続く梨畑を撮ろうとして、梨棚の下から見上げるのですが背景は曇天と霧雨。猛暑の貯金で糖度的には十分甘いのですが、背景は青空でないと、写真はどうも様になりません。

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しかしそれなりに珍客はいるもので、9月の秋雨前線を先取りしたような気候に「かたつむり」。季節性を別にすれば「霧雨」「かたつむり」はよく合うのですが。

もっとも考えてみれば、畑にこのような小動物がいるのは当然のこと。化学合成農薬に頼り切って、動物も寄らないような「果樹園」よりも相当健全なのですが。


「まさか」の「とばっちり」
隣県の年配の農業関係者から電話、「大きな声では言えないが当地で野菜からセシウムが検出されたとのこと」。いつ、どこで、どのくらいとお聞きしたかったのですが、1年以上前別の県でお会いして名水を交換しただけなのでいきなり立ち入ったことも言えず一般論の受け答え。福島では基準値を超えるような汚染は出ていないと言うことを申し上げました。

なんでも、海洋に流れ出た汚染が水蒸気になって雲で陸地に異動して雨で地表に落ちるので、と言う見解。確かに以前もそのような「説」は聞いたことがありますが、真偽のほどは分かりません。
東電も国もそのような「汚染経路」については言及していないものの、そう言ったところで「都合の悪いことは隠す」という返答がありそうで、「都合の悪いことは隠す」というのは何度も見知ったことなので、やはりこのことも申しあげませんでした。

さて、県漁連が井戸から汲み上げた汚染水を浄化してタンクで保管していたものの海洋放出を容認したとのこと。太平洋は県漁連のものかと言う議論はさて置き、行業関係者への了解は当然魚介類の「風評被害」に配慮したもの。ここでも常套句「苦渋の決断」という言葉が使われました。「風評被害」に目をつぶっても「廃炉作業」に重点を置いたと言うべきか、その廃炉も先が見えないようですが、何としても進めてもらわなくては困ります。
汚染の陸地拡散の「説」もある以上「風評被害」は陸にも及ぶものと考えられます。水蒸気→雨を「都市伝説の類」と一笑に付すことは簡単ですが、原発安全神話なる都市伝説を流布して、崩壊させて「尻拭い」も出来ない状態もまた現実なわけです。
どうも風評被害は、科学的根拠よりも国・東電に対する不信の方、つまり「安全」よりも「安心」に対する疑念によって起きている、と言うのが定説です。


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さて、とばっちりと言えば寝屋川の殺人事件、容疑者が福島で除染作業に従事していた、と言う事実。今回の事件以前にも「前科」があり、事件後も逮捕まで大阪と福島を往復して、作業にも従事していたと言うこと。

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震災を乗り越えようとする矢先に、「除染作業員」の質を問われるような出来事で復興事業の質の評価にも影響が及ぶような事態になりかねません。不本意と言うか残念と言うか。


夏の名残
台風の影響でどんよりとした曇り空。厳しい残暑を予想していたのですが、一転秋のような気候です。
農家の庭先、行く夏を惜しむように「名残の夏野菜」、たわわに実ったミニトマトは本当に甘そうです。

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直売所に持っていくにも、これだけ熟すと実割れや軟化のリスクがあるため、ここまで赤くは出来ません。市場出荷となると消費までもっと日数が掛かるので、下の方に見える「青味が残るオレンジ」程度で収穫しななければなりません。
ですから、これだけ赤く熟したミニトマトを食べれるのは「農家の特権」。噛むと口中に「種」と「甘さ」が弾けるように飛び散る様を想像します。

ところが、栽培方法を誤るとその甘さが出てきません。赤いけど甘くはなくて「実もぶよぶよ」と言うことがあります。初めて伺った農家で、そうではないことを願います。伺った要件が「農業生産」ではないので、「生産技術」の話はさて置きましたが。

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隣には「立派な枝豆」とおもいきや、「ツルナシインゲン」。しかしこれは少々立派に育て過ぎ、葉色から見ても肥料が多すぎたか。つい多めに施肥してしまいがちなのが庭先の野菜、生ごみなどで堆肥を作り、化学肥料は使わずにゆっくり育てるのが「コツ」です。いまは、農家に家畜などと言うことはほとんどなくなりました。耕作農家と大型畜産に分離しました、生ごみ堆肥、稲わらなどの粗大有機質、これらの活用がおいしい自給野菜のキモです。


稲穂です
猛暑で「出穂」が特に早かった今年。もう稲穂がこうべを垂れ始めました。「実るほど」とはまだ行きません、稲穂をしぼってもおコメになる前の白い汁状態。

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この様子だと、9月中旬には稲刈りが始まりそうです。9月下旬の4連休頃が「稲刈りのピーク」になるかも知れません、稲刈りと言えば10月が定番だったのですが。10月の第1週の日曜日が運動会、それが終われば稲刈りが始まるような秋の作業日程でしたが、その運動会も何時の間にやら春の行事になってしまいました。

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東京五輪の開会式、10月10日を記念して設けられた「体育の日」。次の東京五輪は盛夏時の開催とのこと、現在行われている世界陸上を見ても夏のスポーツは過酷で、「春か秋にすれば」と思うのですが世界の趨勢は違うようです。

去年は、米価の下落で収穫を喜べない年でした。TPPこそ思わねところからの反対で先送りになっていますが、米を巡る状況は好転しておらず(むしろ悪化か)、これからの成り行きが注目されます。

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コメの販売価格に気をもむ関係者の思いとは別に、季節は刻々と流れます。水田の稲穂もさることながら、道端のコスモスもちらほら。秋の深まりが、コメを巡る深刻度の深まりにならなければいいのですが。

仮設と新居
価値観と個別事情の違いとは言え、何とも厳しい現実です。人口ピークのピークアウトにも関わらず、宅地造成計画。自然災害での集団移転でもないので、原子力災害での「帰還」をあきらめ、新しい宅地を求める需要か。

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それらを当て込むようにコンビニもオープン、住宅近くにコンビがないとそれはそれで何かと不便です。宅地の造成から販売、建設入居まで、相当の時間はかかるのですが大丈夫でしょうか?既存の住宅と近隣の診療所で一定の需要はあるのでしょうが。

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一方、点在する仮設住宅の方も、帰還や新居へ出て行く住居者もいて、歯の抜けるように「不在」の張り紙も目立つのですが、所用で通りかかるとまだ相当の人数が暮らしているようです。

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震災から4年半、被災して避難所や親戚宅・旅館等を転々とし仮設住宅が出来ての入居ですので、仮設に入って丸4年。[住めば都」とはいうものの、突然の避難勧告と徹底しない収束情報と損害賠償交渉。住環境の変化ばかりでなく「何の非もない」生活者に対して、心理的な不安と圧迫は相当のストレスが予想されます。もう4年かまだ4年か、再稼働の川内でもトラブルのようです。
西の空
前回も書いた通り、ちょっと夏の「空気」とは違ってきた福島です。まだまだ暑いことは暑いのですが。
ざっと言って、福島盆地北側が桃・りんごの産地で西側が梨の産地、もちろん明確な区割りがあるわけではないのですが。

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西側が吾妻山、そちらに落ちる夕日の色も何とはなしに秋の気配。秋の彼岸まであと1月あまり、もう夏至から2か月過ぎました。午後6時台には夕闇が迫る様になりました。

福島駅から西側に別れ、やがて北に方向を向けて山形に向かう「山形新幹線」、新幹線規格に軌道を広げた「在来線」の線路を走るため、果樹園の中の踏切で突然新幹線が出現することがあります。

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その果樹園も、「桃」がめっきり少なくなり「梨」が旬を迎えます。桃が「少なくなりと」言うのは、採り終えたと言う意味です。晩生の川中島白桃ももう過ぐ終わり最晩生の「ゆうぞら」を残すのみになりました。もちろん栽培面積に多くない品種はまだあり、品種によっては秋彼岸頃まで収穫がありますが。
多少短日になった夕空を見ながら、桃はあと「ゆうぞら」だけかと思うのも今の時期です。

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「梨」はこれから本番、幸水・幸水と続きます。


お盆過ぎ
今年が旧盆15.16日が土日。17日からはお盆明けの日常が戻りました。仕事が始まって、あちこちまだ休んでいる事業所があるよりも、すっと仕事に入れるカレンダーの配置の方が助かります。

その暦のうえではまだ8月中旬で、残暑も厳しいのですが、見上げればなんとはなしに秋の空。たかだか2週間前に「猛暑がこれからも続く」「高校野球が始まる」夏本番と身構えていたののですが。

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積乱雲から、すっと刷毛で掃いたような雲へ、空の青色も少し違います。日差しは暑いものの「吹く風が少し冷えてきました。その風に揺らぐ雑草にも秋の気配。

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さて、かんじんの農産物。猛暑で10日は前倒しの桃はもう残りわずか、梨の主力品種は来週から本格化。9月に入れば葡萄も例年より早い出番のようです。

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りんごの早生種も色付きました、主力品種の富士は11月の後半ですが。
安保法制、沖縄と戦後70年の節目と重なり注目はそちらに。福島の問題はどうも風化気味です、それが国の戦略かもしれませんが。東電もロゴマークを変えるとのこと、企業体質も変えて頂きたいものです、また雨水による汚染水が漏れた様子ですが。
神仏習合
お盆と言えば墓参り、あちこち親族の墓地を回ります。彼岸だとせいぜい親や直系の墓くらい、最近は墓地の整備も進んで、しばらく行かないと「どこだっけ」と言うことになります。

この時期だと話題になるのが「靖国神社」ですが、国が営んでいたのを戦後宗教法人化したもので「鎮魂」ではあるものの「信仰」とは少し異なるようです。女性閣僚参拝との報道がありましたが、もともと安倍首相好みの発言が多い女性閣僚のみなさん、目的は「慰霊」か親分の「ご機嫌伺いか」。

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明治の「廃仏毀釈」以前は「神仏習合」の時代があり、ルーツがインド発祥で大陸から伝来の「仏教」と日本古来の民間信仰から始まる「神道」と異なる宗教ですが、国策もあってなんとなく境目が曖昧で、「神」も「仏」も一緒に祀る時代がありました。
行政機構の末端を「寺」が担っていた時代を経て、明治政府は寺を廃す政策に。再度国政の頂点に頂くことになった「天皇」はいわば神の末裔ですから神道が国策の中心になります。

江戸時代までは、寺に神社が合ったり神社の中に寺が合ったりしたのですが、きっぱり別れ(させられた)明治以降ですが、今で持てたと神社がセットで建っていたりします。となっても寺の住職が神社を管理すればいいのですが、異なる宗教や教義となるとそうもゆかず、神社は別の神官が管理するようになっています。

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日本人から見れば、イスラムの習慣は「よく分からない」と言うのが大多数でしょうが、たぶんキリスト教やイスラム教の一神教から見ると日本の宗教もかなり「不思議」で、寺の信者(檀家)も神社の信者(氏子)も同一人物と言うことになってしまいます。

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墓参りに行って、夏休みに合わせた観光キャンペーンで神社の本尊の「特別開帳」が行われていて、行ってみると知り合いの宮司さんという、何とも多方面からご利益がありそうな取り合わせになってしまいます。





お湿り
猛暑の後、ここ数日は曇天、そして夕立も来るようになりました。お盆に入り朝から「雨が降ったり降ったり止んだり」の天候、また猛暑が戻るとのことですが「灼熱」の日々からは一旦離れました。

庭の草花は「お湿り」に息を吹き返した様子、花に葉に水玉が光ります。

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夕立やましてホースの散水と違い、長時間静かに降る雨は「土の表面を流れることなく」土中に浸透するので、植物にとっては文字通り「恵みの雨」になります。

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直接雨がかかると実が割れる「ミニトマト」、雨に当らないようにに軒下に置くのですが、土中からの補水はまた別、葉も生き返ったようです。トマト類は水を与えると「旺盛な生育」になるのですが「糖度が落ちる」ことに繋がります。ですから、高級トマトほど水を与えないで育てるのですが、もちろん植物ですからまったく水がないと枯れてしまいます。

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吾妻山系から流れ落ちる急流も、この程度の雨ではまだ水流になりません。豪雨の時は堤防右岸・左岸一杯の水量になる川も、流れは見えず川原の石が「川である」ことを示すのみ。
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因みに、川沿いの通路の外はけ河川敷の緑地帯、除染で芝生を張り替えました。堤防はこの外側です。干ばつ時期はいつも「干上がった川」になるものの、生物は死に絶えず生態系はひっそりと息をひそめて復活の日を待っています。
生命力の強さと言うか、したたかさと言うか、自然の力です。川内原発では発電開始とのこと、人の欲と自然の侮れない力、過酷事故になった時、そこに居合わせなければ「良し」とするのか、またロシアン・ルーレットが始まります。
旧盆
8月の13日はこの地方では盆の入り。仏様が戻ってくる日、迎え火を焚くのが習慣でした。
昔は麦ワラを燃やして様ですが、今ではよほどのことがないと入手の術がありません。

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住宅事情も昔と相当異なり、玄関先で火を焚く風習も殆ど無くなりました、せめて玄関先に植えた花で出迎えか。
戦後70年に日航ジャンボ機の墜落からも30年、なんとなく区切りのいい夏ですが、全く関係ないことですがソ連の出現から崩壊までが約70年。

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猛暑からはひと段落と言うことでしたが、梅雨明け前からの暑さで、今年のお盆は晩生品種の「川中島白桃」が最盛期、例年なら8月20日頃から出荷の品種です。
仏様ならぬ人間も里帰りの時期、円安での「インバウンド需要」の反対に円を海外で使うのには不利。海外旅行から国内回帰なのか。そんな折降って湧いたような「人民元切り下げ」。こちらも、先行きを見て行きたいと思います。

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原発再稼働
川内原発が再稼働したとのこと。当初言われていた「夏の電力需要を乗り切れるのか」も、原発がなくともノープロブレム。ひっ迫・綱渡りと言うこともあまり聞きませんでした、「仕事や税収が減って地元では困る」と言う経済事情と「目先のコストは原発が安い」の電力会社の思惑の一致。

原発事故に見舞われた福島でも「親切ごかしに近づいては金儲け、あるいは声高に自己主張のみ繰り返す」輩に少々へきへきしているところもあって、割合冷静に再稼働も見ています。
もちろん[福島から反対の声を!」のアジテーターもいますが、「在るものをコストをかけて冷やしておくんだったら動かしたら」と意見もあり、結局のところ「こっちの尻拭いも終わんないうちに」で、原発の安全神話をまき散らしたうえに事故収束もままならない、政府東電批判に続くのですが。

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福島第1原発から70km以上内陸部、果樹園の樹木が切られ夏草に覆われていた「空地」が工事の気配、新しい宅地造成が始まるようです。もちろん他の地方都市同様、人口はピークアウトしているのでおもに避難者の新築需要への対応か。避難地域で畜産を営んでいた知人は仮設住宅に住んで避難地域の漁港の後片付けに通っているとのこと、「何もせずにパチンコ三昧」と針小棒大に言われるのが何より嫌だと言います。

いわきや相馬ならまだしも、原発の付け根のような位置にある漁港が「復活」できるかは未知数で、避難先で新しい生活を始めている人も多くいます。

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住宅集積を見込んでコンビニも開店するようです。「にぎわい」が生まれるのは結構なこと、ただ「にぎわい」が継続するコミュニティが生まれる、ためには長い月日も必要です。1000年に一度と言う災害もあって起きた原発事故で1瞬のうちに生活環境が変わった人々が大勢います、4年半は無論のこと10年20年で落ち着く話ではありません。
高原の夏
猛暑に一息ついた週末から、週明けはまた暑さが戻りました。しかし、久しぶりの夕立が。もっともこれは太平洋を北上する台風の影響らしく、行過ぎればまた猛暑のようです。

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「高原では秋の気配」と言いたいところですが、やはりまだ時期尚早、やはり生ぬるい風と厳しい日差しの昼下がり。もっとも「避暑」などできる身分でもなく、出張の行き帰りに通りかかっただけですが。

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ただ土手に一面のススキの穂はさすが高原、平場は「川原」ならぬ「休耕田」にススキの穂が風に揺れるのはもう少し先です。

農政と言うより「日本の人口減、高齢化」。この事実を見て行かないと、遊休農地や休耕田もっと端的に言えば「廃田」の実態を見誤ります。今後とも爆発的とは言わないまでも、増え続ける「遊休農地」と言うよりも「元農地」「廃田」。
日本の国勢と言うか構造が変わろうとしていることが地方から現れてきています。

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白樺が1本、高原のシンボルも1本だけだと、どうも様になりません。大学のゼミのとある高原での合宿で白い木を指し「あれは『白樺』ではなく『ダケカンバ』」と博識ぶりを発揮する先生がいました。
その時識別法も聞いた記憶があるのですが、詳細は忘れました。多分皮の剥けたかが「なんたらかんたら」。白樺かダケカンバかは分かりませんが、様にならなくとも頑張って立っている、木1本。暑さに負けず人間も頑張りましょう。





暦のうえでは立秋
立秋を過ぎました。6日の広島原爆の日、立秋、そして9日が長崎原爆とソ連参戦。旧盆の入りから15日の終戦記念日。例の安保法制と終戦70年と言うこともあって、何かと戦争回顧の話題が多く、また気象的にも例年よりも暑い夏。そして高校野球100年と何かと盛りだくさんの今年夏です。

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何年かぶりに仙台七夕を見てきました。仕事が絡まずに行ったのは高校時代以来、その時はもちろん在来線、各駅停車でした、さすがにSLではありませんでしたが。いつも定期で乗る上り方面とは反対の下りの鈍行、同じ駅が何か違って見えた記憶があります。

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日曜日の朝は5時から恒例の墓地供養。寺の方丈が共同墓地で読経をします。何日も続いた30度台後半の気温もひと段落、朝は霧のような雨で「東京ディズ二ーランドのミストのよう」と喜んだのもつかの間、土に染み入るほどの水量ではありません。

朝顔の花を濡らす程度の雨は農業にとっては大した役には立ちません。「震災の年も日照りだった」どうもこの地域の人々の記憶は、震災以前・以後で時間の基準が決まってしまいました。
猛暑の日々 3
さて、連日連日暑いです。
日本有数の暑さを取材に、テレビ局も放送車を出す事態です。暑さは画像に写らないので街行く人の「堪らないです」の音声や画像と言うことになるのでしょうが。

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かえって夏空をバックに、外出もはばかられるように、人気の見えない街にたたずむ放送車の方が猛暑の臨場感が伝わります。

マスコミ報道と言えば、関西の方の2年生議員が学生団体の、安保決議をめぐる発言や行動を「利己的」「だまされている」と発言し、批判にさらされていますが、これも一種の目立ちたがり屋か、血気にはやる若者への批判のつもりでしょうが、8.6広島、8.8長崎、8.15終戦記念日と日本全国戦後70年モードの中での情報発信は一種の「一発芸」か。目立つ話題があると首を突っ込んで売名に走る「イッチョカミ」は以前から使われる手法ですが、バックグランドの大きさハレーションの大きさは(ほとんど全国的)には無名の2年生議員の手におえるようなものではありません。自殺行為を「やっちまった」と言うところでしょうか。

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墓穴を掘った人の話はともかく、墓に備える盆花の方も最盛期。前にも書いたように暑さによる出荷前倒しで四苦八苦の調整です。
生花が「ドライフラワーになる」と、笑えない冗談も出るほど出荷作業も暑さのなか。

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お盆の祭壇には欠かせない「白菊」も、出荷前にしてはやや開き気味。何とかあと半月は持ってもらいたいものです、花卉農家もかつて農業分野では文字通り「花形」だったのですが、大型ハウスは燃料費の高騰、洋花系は東南アジア、果てはアフリカや南米からの輸入があって先を見通せません。
とにかく目先の需要に、粛々と応えることが肝心です。
猛暑の日々 2
伊達市の梁川で39.7度、以前ここには福島県の研究施設「蚕業試験場」があったためか以前から気象データの観測ポイントになっています。その蚕業試験場もかなり以前に統廃合になり(実質廃止ですが)、現在は新築なった梁川小学校が建っています。

もともとこの町は、梁川城跡に幼稚園から小・中学校、高校まであって、城跡の高台が文教ゾーンになっていたのですが自治体が合併して行く中で、城跡=学校の住民合意も「合理性?」現在使用されていない県所有地がまとまってある、の状況に押し切られるようです。ここ(小学校建設地)は以前水害にあって、「水の上がるところに学校か」との意見も随分あったのですが、充分の対策を施すとのことで建設の運びになったようです。こうなると教育委員会も東電もさして変わりはありません。

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梁川に限らず、各地相変らず猛暑の日々です。乳牛もかなりの暑さにグロッキー気味。戸と言う戸をすべて外し、風の通りをよくしていますが外から入るのも熱風。
牛舎から1歩外に出れば直射日光、搾った原乳の保冷管理は出来ていますが「干し草が早く乾いていいですね」と言う冗談も「笑えない」ような太陽光に照らされています。

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幸いこちらは「水を使う」作業とは言え、スレートの照り返しは相当なもの。下から見ていても作業員の熱中症が気になります。家屋の「除染」の様子ですが、除染の建前は面的除染。当該区域の除染中「空き家」などでできなかったところに再度出向いて地図を塗り潰すように除染が行われます。
住宅、緑地、公園、道路、河川、農地など管理監督官庁または部署が異なるので、相当まだら模様の「塗り潰し」になりますが、前例踏襲型の日本の行政管理にあたって「前例」のない作業を組まされているわけで、これも「ご苦労様です」と言うしかありません。

猛暑の日々
「夏は暑いもの」と、昔の文学者なら達観したこともいいそうですが、それにしても暑すぎます。
エアコンの自動車ならまだしも、この超炎天下の下、自転車で移動中の部活の行き帰り、練習用のジャージを着た中高生を見ると「大丈夫か?」と思ってしまうほどです。
今はかつての精神主義とは違い、十分な給水をしながらの練習だそうですが、この気温だとそれ以外の例えばチャリおばさんなどはこぞって屋内退避のようです。

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そして、猛暑のなかで頑張る事例がここにも。あと、20日ほどで出荷が始まる梨畑、雑草がきれいに刈り取られています。この刈り具合だと乗用の草刈り機か。梨の棚の下ですので屈み込んでの作業になります。棚を上に上げると作業は楽ですが、上の方の果実は枝には届かなくなり、脚立で作業をするようになると、返って作業効率は落ちます。いずれにしても程度問題ですが。

ともあれ、乗用とはいえ木と支柱の間を縫ってこれだけきれいに刈り込むのは相当の重労働。刈り取った雑草が乾燥にながら発する匂いがまた夏の匂いでもあります。

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今の時期のコシヒカリにしては葉色が濃いのと草丈が高いので違う品種だと思います、あるいは餅米系かもしれませんが、出穂し始めた水田も見つけました。あと半月ほどで殆どの水田で出穂します、この時期に「高温」に会うと不稔、つまり実の入らない穂になるとも言われますが、灼熱の太陽の下でそんな対策は打てる筈がありません。

豊作を喜ぶなどは、形だけの伝統行事になりました。この上政府は「耕作放棄地」に宅地並みの課税をするとのこと、それによって「やる気のある農家」に耕地が集まるのだそうです。そんな絵にかいたような構図の通り事態が動くか、ちょっと無理だろうと思います。


8月の空
「炎暑の候」と季節の挨拶でもないのですが、まさに炎暑です。
8月になりました、見上げればまさに8月の空です。入道雲から一転夕立、それが上がると夕日と一日のうち何度も表情を変えます。

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青空から一転、「晴天俄かに搔き曇り」という表現が全く似つかわしいような夕立の気配。スコールのようにとは雨ではありませんでしたが、雨つぶが水田に落ちそして夕日になります。

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直立に立った出穂前のコシヒカリ。少し風に揺れた後、風が止んだと思えば夕立が。そしてしばしの雨の後夕日がまた水田を照らします。

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もちろん夕日の落ちるのは西で、信達盆地と言われる福島県の北部からすると、半田山や吾妻山方向。昨日までの夏祭りも終わり、早お盆モード。行く夏を惜しむようにこの空を打ち上げ花火が彩ります。今年のコシヒカリは、旧盆前の出穂になりそうでこの天候だと「いもち病」の心配はありませんが、高温による障害が心配されます。台風も心配されますが、豊作だと昨今は別の心配もあります。
TPPの閣僚級協議は不調に終わったとのこと。工業分野と農業分野の「せめぎ合い」がTPPの分水嶺とされていましたが、NZなどの農業関連での要求が妨げになったとのこと。日本は工業国陣営の一員だった様子、わかっていたこととはいえ日本のJAの立場が何とも無様です。