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燕と原発再稼働
田植の頃に南からやってきて、2度の産卵をして8月にまた帰って行くツバメ。2度目の産卵と孵化から、いま子育ての真っ最中のようです。

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エサを待つ雛のもとにせっせと親鳥はエサを運びますが、もう雛もずいぶん大きく、食欲も旺盛のようで、口を大きく開けて到着を待ちます。エサになるのは昆虫などですが、農作物の害虫を食べるので「益鳥」とされてきました、もっともツバメにとっては「人間の事情など知ったことではない」のでしょうが。肉食系のツバメと異なり、スズメの方は草食もするらしく、また年中日本にいるので、秋の水田で稲穂を食べます。それによって「害鳥」のイメージが強くなります。

もっとも中国かどこかの寓話で、「稲穂を食べるスズメに業を煮やし、網で捕って大がかりなスズメ退治をしたところ、翌年イネの害虫が大発生してコメが採れなくなった」と言うものがあります。野鳥の生態は詳しくはないのですが、寓話としてはよくできた話で、原発再稼働で「目先のエネルギーコスト」に執着すると、後日と言うか近い将来、より重大なリスク要因が出現するかもしれません。

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方田舎の小さな商店街も、旧暦の七夕に合わせてささやかな飾りつけをしていました。短冊に「復旧」とか復興」とかと言う字が見えます。これも目先のエネルギーコストの裏返しです。宮城県境、原発立地から100㎞も離れた町でもこの状態です。
その県境の向こう、白石市では先日市長が環境相が宮城県の最終処分場の候補地選定の話をしたとき「公共の利益」「遮蔽効果など安全性の確保」「水源への配慮」と言う国の言い分に対し、「風評被害を軽く見てはいけない」と言う趣旨の反論をしていました。

猛暑のため、電気使用量が増え需給がひっ迫と言いつつ「停電」などと言う話は聞こえてきません。とっくに耐用年数が過ぎた火力発電所を、「どうにか運転中」と言うことでしょう。「どうにかなるなら騒ぐな」というのが国民の声でしょうが、ここでいうエネルギーとは、製造コストに直結する産業用電力料金と注釈を入れた方がいいのかもしれません。


産業界では、電力・石油はじめ高止まりするエネルギーコストに対して「冷や汗」どころではないのでしょうが、「万が一」まで考えてくると目先のコストどころの話ではなさそうです。

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とりあえず電気のお世話にならない、格子に巻きつくアサガオでも見ながら涼をとりましょう。
作品以外の所でいろいろと毀誉褒貶のある作家百田尚樹氏が、これも毀誉褒貶のある実業家の出光佐三氏を書いた[海賊とよばれた男」も文庫化されました。虚像か実像かわかりませんが、とりあえず目先の浮利に拘らなかった、経営観、人生観は見習いたいと思います。




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真夏の果樹園
果樹園の話題をもう一つ。
果樹園に熱風が吹きます、強い日差しに「桃の糖度が上がる」と喜びながら、秋の準備も滞りなく始めなかればなりません。

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「特別栽培」の表示版。桃畑の反対側、リンゴ畑の前です。阿部サダヲと菅野美穂で映画になった「奇跡のりんご」ですが、青森よりも高温・多雨の福島なので、農薬化学肥料を一切使わない栽培はほとんど無理。で、行われいるのが無化学肥料ながら最低限の化学合成農薬は使う「特別栽培」。
いわゆる「特栽」は、第3者認証は要らないのですが、第3者機関が認証するお節介な制度もあって、義務づけられている表示をしています。
写真ではわかりませんが、果樹園の地番、面積、栽培の内容等に、栽培責任者と管理責任者の氏名住所。こと細かに記載されなければなりません。
まだ青い小粒のりんごです。収穫まで、あと約3か月半あります。台風などに会わずに、無事収穫することを望むばかりです。


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反対側に目を転じれば、桃の若木。果樹の不思議なところで樹齢の進んだ木ほど、追熟つまり収穫が早くなります。
しかし、一定の樹齢を過ぎると収穫量が落ちるので、植え替えが必要になります。

植え替えれば何年か収穫が出来ないので計画的な改植が必要になります。十年二十年単位の長期戦略で、商品価値の高い「新品種」の見極めも必要になります。

よく変わる定見の乏しい農業政策の中で、頼れるのは農家の勘と技術か

JAは「信用」(金融業務)、共済(保険業務)で収益確保の組織防衛、農協改革で農協が頑強に守ろうとしたのが全中(全国農業協同組合中央会)組織、「組合員の農家など構っておれない」とばかり、永田町を舞台に「霞が関」と「大手町」の攻防が続きます。

真夏の土づくり
今日から相馬野馬追祭りが始まります。そして、申し合わせたような猛暑。福島だけではなく全国的な猛暑に列島は悲鳴を上げています。

涼しげな話題と言えば、原発事故現場のトレンチ(地下溝)に流入する水を止めるための凍結止水がうまくゆかず、つまり水が凍らず、ドライアイスを投入して見たというもの。
事故直後から、冷却水の水漏れの対応で「稲わら」と入れて穴を詰まらせたとか、水の流れを見るために「入浴剤」を入れて水を白濁させたとか、とてもハイテクとは言い難い対応の数々。機械的に凍らないので、ドライアイスと言う発想も止水くらいは何とかなっても、これからの凍土壁となると相当な覚悟が要ります。関係者にとっては「身の毛がよだつ」出来事でしょう。


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野馬追ならずとも、福島市でもあちこちで夏祭りの飾りつけを見るようになりました。いつも通りの夏です。

いつも通り桃も、間もなく最盛期を迎えます。

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早生の「暁星」と主力の「あかつき」のはざま、わずかに空いた時間を利用して、ここ「渡辺果樹園」では土づくりに余念がありません。

これは、米糠を微生物で発酵させた[EMぼかし」。土壌改良に使います。まだ忙しくなる前の3月頃に仕込んでおいたもの。「ぼかし」とは、米糠や魚粕など有機質を微生物で発酵させ、有機肥料などを作る技術。
この場合は米糠単独なので、肥料成分と言うより分解促進の有用微生物を増殖させるのが目的。

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ここの農場では、プラスチックコンテナに袋を入れ、密封して嫌気状態で発酵させます。表面に白く見えるのは白カビ、空気が入るとカビが生えますが、この程度の白カビなら「ぼかし」の品質に問題りません。

私たちの農家グループは、ほとんど除草剤は使いません。草は刈ります、梅雨から盛夏時の雑草の伸びは相当なもの、それを機械を使って刈り続けます。とすると、刈った草は農地に残ります。これも大事な有機質、それを発酵分解させて土中に取り込みためにも、今の時期のぼかし(=微生物投入)は意味があります。

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汗だくになりながら、ぼかしをコンテナから通称ふり桶にいれて果樹園の表面に散布します。
彼は新潟大の農学部出身。コメの勉強のはずが縁あって果樹栽培、しかし土から作物を育てる原理は一緒。この作業は来年の美味しい果物につながります。


仮設住宅3回目の夏
梅雨は明けませんが、雨の合間に強烈な日差しと暑さが来ます。

こういう天候は、この時期の桃や野菜には悪くないのでそれはそれで有り難いのですが。照る一方や雨ばかりだと困るのが日本の農業です。

桃畑の間にある仮設住宅、3.11後に空いている土地に急所建てたので、商業施設の周辺の塩漬けになっていた再開発地域や工場の撤退跡地、畑の中の遊休地と立地は様々です。

これまで仮設の滞在日数が長引くとは、当時施設する側も考えなかったのでしょうが。
入居者は、多くが原子力災害の避難者、そして津波による被災者ごく1部に地震の家屋倒壊等。ほとんどが太平洋沿岸からの避難者です。
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元気づけようと地元の高校美術部が描いた仮設の壁のペイントも、「海」をモチーフにしていますが、なにやら帰還のめどが立つようで立たず、福島盆地3度目の夏ともなると、何やら物悲しくも見えてきます。もちろん高校生には何の非もないのですが。

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そして、歯の抜けるように仮設の空き室も目立つようになりました。帰還をあきらめて家屋を購入したのか、借上げアパートにでも移るのか、避難によって地域コミニティが失われ、避難先でも事情によってバラバラになって来る様は、過渡期の仕方がないこととはいえ、見る方も複雑な心境になります。

仮設から出て行く人を祝福し、一つ大きなため息をついて、わが身の行く先と思う残された住民は、まだ不自由な仮設の生活が待っています。

それはともかく夏模様
関東甲信は梅雨明けとのことですが、南東北はまだ宣言はありません。しかし、梅雨空から太陽が顔を出すと、30℃を一気に超えます。夏至からひと月、日足も短くなりました。

毎日新聞のスクープ、「東電で汚染水のタンクに中古品を使っていた」昨年の汚染水問題の国会招致でも東電社長はその事実に触れておらず、毎日新聞の取材に対して広瀬社長は「随分古い話ですよね、にわかには記憶はない」との回答。

非常時でタンクが林立する事態で、タンクが新品・中古品など枝葉末節のようなもの。東電としても都合の悪いことはあえて言うはずもなく、たかだか10か月前の国会発言も「随分古い話」にしてしまいます。
新聞ももう少し、コトの本質に迫るような取材が必要なのではないかと思います。もっとも「一見仔細と見えることを積み重ねて、本質に迫る」と言うことも大切なのでしょうが。

恒例のような東電バッシングの間にも季節は移ります。雨の三連休が明ければ一気に夏休みモード、少子高齢化のおり少々さびしい人数でも、ラジオ体操が始まりました。

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甲状腺がんの問題など、各種の報道や見解が入り乱れ、心労が続く福島の親ですが、ともあれ子供たちは至って元気です。


早生桃の「暁星」もおいしく仕上がりました。色付き糖度とも申し分ありません(早生種としてですが)。中生の主力品種「あかつき」よりやや小玉なのが特徴(というか欠点)です。

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化学肥料を使わずに栽培すると、また糖度の質が違ってきます。糖度計では度数でも、「エグミのない」と言えば抽象的ですが、上品な甘さに(もっと抽象的か)に仕上がります。

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あと1週間後に控える「あかつき」の収穫のため、反射シートも敷かれました。太陽に光は上からしか降り注がない分、地面に敷いたシートで逆に下から光を当てます。
さまざまな工夫の末に、納得の味覚が出来上がります。さらに旧盆過ぎからは晩生の「川中島白桃」、風評と言う見えない敵と戦いながらのもも収穫は、あとひと月続きます。
頑張っているのですが
国の借金財政により、ずいぶん少なくなった事業補助金ですが、昨年度からものづくり補助金なる制度が出来て人気を集めています。さらに、補正予算分からいわゆる製造に加えて、サービス、商業も「革新的」な事業については対象になるとのこと。
現在追加募集分の募集説明会が行われいます。中小企業庁の事業で全国一律で、被災地枠などはなく、もっとも「消費税は消費税は全国一律で課税されました」と言われてしまえば何の反論も出来ないのですが。

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福島市の地価は上がったとのことで、復興需要はあるのでしょうが景況はいわゆる「まだら模様」、ある地域に人が来ることは、ある地域からは人が去ることで、一息つく人さらなる苦境に立つ人さまざまです。

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補助金など当てにするのはビジネスに非ず、「事業の香奠のようなもの」と言う先人がおりました。先年鬼籍に入られました、尊敬に値する経済人でしたが、リスクをとれる話も平時だからこそ。震災の後の混乱はただ事ではありません。
放射能災害と言う「人災」まで重なった福島は、例えれば終戦とか明治維新とかに匹敵する劇動が来ました。しかしながら、被災三県の枠で支援事業は動き、天災も人災も一緒、あとは東電と民事で何とかしろと言うことでしょうか。

その東電も、なんとかのお約束と称し「原発ADR和解案の尊重」を上げながら、和解案が気に入らないと平気で不同意・拒絶と言うことになります。和解案と言うのは和解案であって、何も被害者側が納得できない和解案もあるのでしょうが、賠償を支払う加害者たる東電だけが拒絶によって(お金の面では)責任をとらない話、生活や生業を奪われた被害者の心痛は察するに余りあります。




夏祭りと農業
梅雨空の下「天満宮」の夏祭りでした。
ここの宮司は昔馴染み。通称天神様で、ここの子供は受験に失敗できないという宿命にあります。宮司は東京からの入り婿、その長男も禰宜(ねぎ)として神職についています。

かつてこの夏祭りは新暦7月25日と決まっていたのですが、いつも間にか祝日開催になっていました。以前はこの地域でも1・2を争う盛大な夏祭りでしたが、いつの間にか縮小の一途をたどっています。少子高齢化のおり「稚児行列」など望むべくもありません。
旧盆近くには、自治体や商工会主導の「夏祭り」花火や流し踊りがあって、宗教行事の方の祭礼は、昨今分が悪いようです。

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有機農業で「稲作」の話をするとき、この祭りを一つの目途にしています。普通5月中に田植えを終えますが、有機肥料の場合は生育が極端に遅れます。慣れない農家は気をもみ、生育を取り戻そうと化学肥料を追肥したがります。田舎の常で近所の農家も「お前の家の田んぼ様子が変だ」と、盛んに言い出します。
有機肥料の分解が進み、根から養分として吸収できる状態になるまで、ひたすら我慢するしかないのですが、そこは神ならぬ人、他人からいわれると一層我慢できなくなります。笑い話もあって、引退したはずのご隠居が心配のあまり、息子の目を盗んで化学肥料をまくこともあるようです。

有機由来の養分が吸収され始めても、化学肥料の窒素のようにイネの葉が濃い緑にはなかなかなりません。イネを見慣れてくると濃い緑の方が植物生理上は異様な濃さなのですが、化学肥料に慣らされるとこれが正常に見えるようです。

さて、化学肥料と有機栽培の勢力が逆転するのが例年このお祭りの時期、「まずは天神様のお祭りまで我慢」これが、この地方の農家指導の決め台詞です。

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大体この地方の「コシヒカリ」の出穂(読んで字のごとし「穂を出す時期」)が、おおよそ8月16.17日。それを応援するために穂肥、実肥えと言われる追肥をします。有機肥料は化学肥料のような即効性がないので、早めの散布が必要です。その時期の決め方もこの祭りが基準になりました。

イネ特にコシヒカリの場合、肥料が多いと茎が伸びすぎて倒れる原因になります。イネが倒れるとコメの品質が悪くなり稲刈りなどの作業も大変です。この時期の追肥は倒れる心配はそうないものの、窒素過多だとイネの大敵「いもち病」発生リスクが高くなるので、細心の注意が必要です。

何年か前までは、公的な指導機関も「いもち病は人災です」とばかり、殺菌剤の多回散布を勧めたのですが、今時そんなコメはだれも買いません(とは言え、外食産業等価格重視の購入先もまだいますが)。

価格競争など自分の首を絞めるようなもの、安心で美味しいコメの生産がますます重要になってきます。

神事と稲作の関係を書こうと思ったのですが、また何れ書きます。日本の人口より各宗教団体が発表する信者数の方が多いという不思議な宗教大国に日本です、祭りは神様、葬祭は仏様、暮れになるとクリスマスで明けると神社仏閣で初詣で。何とも節操のない民族ですが、ガザ地区で戦闘を繰り返す好戦的な宗教の信者よりも、なんとも緩い宗教観がやはり日本人には合います。
桃の季節が来ます
相変わらずの梅雨空ですが、桃の季節の到達は例年より早いようです。
最近、高い単価の魅力で、さくらんぼ栽培面積が増えている福島ですが、山形と違い面積占有率はまだ低く、やはり果樹は桃からと言う地域。

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桃の早生種「暁星」がそろそろ最盛期、いつもより早く主力品種「あかつき」の方も色付きが進んでいます。エルニーニョ現象、冷夏と散々脅かされましたが、ふたを明けてみれば順調な生育、農家も胸をなで下すところです。あとは梅雨明けを待つばかりと言うところ、お湿りは十分ですのであとは直射日光です。

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福島盆地の西部はどちらかと言うと、梨の主産地ですが、待ちかねたように桃のための共選場も開場です。やや早めの開場に設備の点検中、ここから梨・りんごと暮れ近くまで休む暇がありません。

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このような共選品は、基本的に青果市場に出荷されます。そこで需給バランスによって値が付きます。いわゆる共同選果共同販売。
この地域の経済を支えてきたのが個人販売。地域の温泉へ来る観光客や、宅配便の発達によって個人的に営業・販売するスタイルです。共同販売でも、風評によって他産地より値が低く取引されることが多い福島産ですが、さらに深刻なのが個人販売。ベネッセの個人情報流出ではありませんが、長年かけて培ってきた顧客リストが失われています。親戚や特に親しい人でなければ、永年の顧客と言えど不安や不満があれば離れて行きます。その親戚でも原発事故以降は、「私は食べるけど人に贈るのはどうも」と注文数が激減しました。
追い打ちをかけたのが、先日のセシウム飛散のニュース。昨年8月がれきの撤去中にダクトが飛散した話題で、後追いのように、その時期遠隔地でも一時的に線量が上がったことが発表されました。
また、注文が来なくなる。よりによってこの時期にと、悲痛な声が聞こえてきます。






なんどめだ東電
ずいぶん蒸し暑くなりましたが、梅雨明けはまだです。夏の草木がカッと照る太陽を持っています。相馬野馬追も、もう直ぐです。

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先日会津に行ったら、初秋に行われる「あいづ祭」の話になったのですが、福島の観光と言えば会津、しかし九月の歴史絵巻「藩公行列」はあまり動的ではなく、野馬追の躍動感がうらやましいとのこと。野馬追祭りが例年七月の二〇日過ぎ、ここらがこの地方の梅雨明けの目安になります。

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先日、何度目か何十度目かの再放送があった「となりのトトロ」、DVDも相当売れているのでしょうが、それでも再放送でそこそこの数字が取れるキラーコンテンツぶり。ただただ、恐れ入ります。

昨今、朝ドラで再ブレイクの「仲間由紀恵」、大河ドラマの好評で国民的女優になる前の出世作に[TRICK」があります。TRICKは劇場用映画にもなりましたがテレビ番組版の時の小ネタ、たまたまテレビ版TRICKの裏番組が、これも相当数再放送されている「風の谷のナウシカ」、仲間由紀恵の母役の野際陽子演じる書道の先生「何度目だナウシカ」とさり気なく書いて見せました。

全体のストリーに関係なくても、笑いをとれる小ネタは去年の「あまちゃん」でも番組盛り上げに一役買ったのですが、復旧・復興に水を差す、「なんどめだ東電」というのが起きてしまいました。

昨年八月のがれき撤去時に飛散した「セシウム」が水稲を汚染して、基準値を超える汚染米が出て、それらの事実を国は発表していなかったという話題。農水省は「東電に対策を要請した」と発表し、農水省の担当課長は地元市議らの抗議に対し「汚染の原因が特定されたわけではないので対応は妥当」と語ったようです。原因が特定されていないのに「対策要請」と、何とも東電に気の毒なことですが、その東電は「コメの基準値超えの因果関係はわからない」としつつも「風向きを考えるとダストが南相馬に到達した可能性は否定できない」と説明しています。

汚染米の出現という結果もさることながら、セシウム含みのダスト飛散の事実が問題であって、それを公表せずということが、大きな問題になります。今回も新聞報道で明らかになった事実で風評被害を考えると、ネガティブな情報発信は抑えた方はよいという加害者心理なのでしょうが、受け手の国民は、さらに多くかつ重大な「不都合の真実」の隠蔽があるのではないかと考えます。この連鎖が「風評被害」という従来の認識で測れないような、事業損害や生活権の阻害になっています。

地元以外では、福島第一原発から北北西方向、20キロ以上離れたという情報を断片的に知っても具体的なイメージがわかず、真西に100キロ以上離れた会津地方まで買い控えが及ぶのは必至です。
そこにまた、顧客への説明や失った分の取引先を新たに探そうにも、東電は「風評被害対策費・復興商談会参加費用等は本件事故の発生は参加費用等の出費は必要不可欠な支出とまでは言えず、通常の事業活動の側面も否定できないと思料します」とのことで、要は「不可欠な必要経費」「賠償しません」というやり取りが延々続きます。合意できないというと、部分合意は行わないことにしたので「賠償は一切払えない」との見解で、被害者に見れば「売り上げは落ちる」「増大したコストは自分持ち」。まさに、備中高松の兵糧攻めのような締め付けが、加害企業の東京電力からやってきます。「払わん」と開き直られれば民事の世界、どうしようもありません。
会津はもちろん内陸です方津波被害はなし、地震被害にしてもごく知れたもので、復興=放射能災害対策と置き換えられる現状で、むろん通常の事業活動との線引きは必要としても、風評被害対策や復興商談会が通常の事業活動と当ると判断する方に無理があるのではないかと思います。

会津のコメですらこの状態なので、100キロ以内の中通地方の野菜や果実などは推して知るべし、加害企業の不手際や隠蔽から生じたコストを払うのは、なぜか被害者です。
年中行事のように抗議と謝罪の繰り返しは、まさに様式の世界。なんどめだ東電。




台風のさなか
台風で大騒ぎです。普段台風の被害ではあまり聞かない「佐渡」「山形」など裏日本で被害が大きく,進路によっては、今後の被害の拡大が心配されます。思えば東日本大震災のあった、平成23年も大雨の年でした。只見川なども大水で水力発電所や鉄道の橋梁などに大きな被害が出ました。

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昨日は台風が梅雨前線を刺激し、大雨が降りました。今日は前線がさらに北上して嵐の前の静けさか。これからやってくる台風の本体に備えて、小学校も早めの下校になったようです。

刻々と変わる台風情報を気にしながらの、なんとなく気忙し1日の中で、気忙しさゆえかパトカーに止められる車もいて、また、サッカーの大敗で暴発する彼の国の裏側日本では、全く勤勉な警察がいました。

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昨今は脱法ハーブなる危険極まりないもので、車が凶器となる社会問題がありますが、道路交通法の指導対象が軽ワゴンのおばさんだと、なんとなく「注意だけにとどめれば」という気になります。もちろんパトライト点滅に至る事情は知りませんが。

さて7月10日は高校野球福島県大会の開会日、ここにも台風の進路が気になる人たちがいます。

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1回戦を間近に控えてもグランドコンディションが悪く、土の上の練習ができません。はやる気持ちを抑えるように、校舎の通路で汗を流す高校球児。悔いのないように頑張ってください、長い夏になることを願っています。
最近農業分野は設備企業主導の「植物工場」に話題が集まっていますが、農業と相撲と野球は土の上に限る、そう思っています。


東電の体質
かなり強い台風の話題で列島もちきりですが、東日本はまだ直接の影響がありません。いつもながらの梅雨の風情です。

さて、伊達市梁川町山舟生では恒例のアジサイ祭りです。

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取り立てて知名度がないこの地域を盛り上げようと、何年か前から地域の各所にアジサイを植え休耕田を利用にしアジサイ園を作りました。「くぼた」とは小字の名称、ローカルテレビの取材等は入るようになりました。

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福島の県境の片田舎、この地区のが生んだ著名人にかつての大物経済人がいます。木川田一隆氏、経済同友会代表幹事にして東電社長・会長を歴任。辛口の政治評論家、佐高信が「財界の良心」と称していました。
東電も、電力の鬼と言われた松永安左衛門の愛弟子の木川田、後継の水野久雄、平岩外四、つい先日無くなった那須翔、この辺までの歴代社長は大物感があるのですが、その後は何か印象に残るような経営者がどうも出てきません。地域独占の公益企業、特に目立った失点がなければ良しの、親方日の丸体質になったのでしょう。
原発事故のかなり以前に、東電OL殺人事件か何かの件で、財界で名高い勝又3兄弟のことをさる東電OBに聞いたことがあります。原発事故時に東電会長で、当時最高実力者と言われた勝又氏ですが、「人材豊富な頃ならば常務止まり」と切って捨てられていました。

先週、郡山のある会合で福島原発のトラブル隠しが相次いだころの県知事佐藤栄佐久氏と同席したのですが、もはや事故処理は民間1社でできる範疇ではなく、国家管理にすべしと言われてました。実態として凍土壁など相当の公金が投入され、しかし作業や成果の不始末は東電のスポークスマンが矢面に立つという形態ながら、今回のADRに関する言動不一致を見ても東電には当事者能力はもはやないのではないかと思います。
原発事故処理に、これまでネガティブな報道が続くと、福島の情報も「風評」ではなく国民の共通認識になってしまいます。サンドバックのように国内外の世論に叩かれ続ける東電を、木川田さん始め稀代の経営者は天上からどの様に見ているのでしょうか。








水滴ひかる青い果実 2
昨日紹介し洩らした「青いぶどう」、一般的な畑ではもう袋かけ済んでいるのですが、まだ房が出ている畑がありました。

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袋をかぶせないのが、ワイン用など用途が違うのか。日本の食文化も変わってきているので、いろいろな用途、栽培があってしかるべきなのですので。ひところ、村おこしブームで○○ワインなるものが爆発的に登場し、あっという間に消え去りました。ボトルの後ろを見ると醸造元は「ニッカウヰスキー青森工場」、要は原料供給者が補助金を使って「商品化」OEM供与といえば聞こえはいいのですが残ったのは在庫と借金、というのがありました。昨今流行の6次化もそうでないといいのですが。

このぶどう畑は水田の近くにあります。ここでも珍しいものを見ました、水田で羽を休めた鳥が飛び立ちました。おそらく鷺でしょうが、この地域で見かけるのが秋に白鷺が多く、この時期は珍しい灰色の大型種の飛翔でした。

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吉兆の前触れであると勝手に思っています、そのようにでも言わないと、放射能を嫌って浜通りからやってきたなどとまたネットで話題になります。

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昨今ではあまり見かけないものに公園であそぶ兄妹、今風に表現すれば「きょうだい」という事になるのでしょうか。公園にたむろするのは塾帰りの小学生、部活帰りの中学生。兄妹(らしき)二人がブランコで遊ぶなどというのは、あまり見かけなくなりました。
子供のあそびはゲーム三昧、と思っていたら梅雨の合間で「古典的」な遊び方が残っていて救われたような気持ちになります。公園のもう一方では、にわかサッカー少年が「W杯」仕様の複雑模様のサッカーボールを蹴っていましたけれど。



水滴ひかる青い果実
梅雨も末期になりました。この時期になると、夏・秋収穫の果実も、それなりに形になってきます。

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果樹園の前の通路でも、傘の花が咲く7月上旬。平均的な南東北の梅雨明けまでは、あと半月あります。
しかし7月ともなると、花の一部だった果実の種=果実もその形をあらわしてきます。

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桃は主力の「あかつき」まであと1ヶ月、これから急に肥大と色付きが進みます。梅雨明けを待ちかねるように、畑表面に反射シートが敷かれ、糖度と着色を向上させます。

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枝葉を、棚に這わせる梨は少し形状が違います。上に伸びようとする樹木の生理と異なる管理なので、一種独特の栽培スタイルです。同じ棚でも蔓系の葡萄ともまた違います、水滴の葉面から浮くように見える果実が幻想的です。これが。これから果実の重量が増すと下がるようになってきて、棚の下から収穫しやすくなります。

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この3種では、一番収穫時期の遅いりんごも、もう形の上ではすっかりりんご、秋口から急に着色が始まります。主産地、青森のりんごより果実にひと月は日光が当たる期間が長いというのがこの地方の栽培農家の自慢で、濃縮された果汁が果肉に入り「蜜入りふじ」と評価が高いのがこのりんごです。

直近の世論調査で内閣支持率が5割を割ったということ、「内閣は危機感を強め野党は反転攻勢の機会ととらえる」という報道ですが、野党の反転攻勢の材料が見当たりません。「金目」「セクハラやじ」は内閣というより、一部お調子者が墓穴を掘っただけな話。
もっとも「金目」の方は、尾瀬の視察とやらでクリーンイメージの創出に躍起のようです。「金目でしょ」と言われてしまった被災者は、「役場で7,8分で謝罪のペーパーを読むのであれば仮設に来い」と言っています。今となっては、避難所で土下座をしてみせた東電の当時の清水社長が懐かしく思えます、もちろん土下座など何の解決にもなりませんが。「セクハラやじ」は幸か不幸か「号泣市議」に話題が移っているようです。いずれにしても1票が泣きます。

内閣支持率の低下について、5割という分かりやすい境界を超えてしまったのはショックでしょうが、発足1年半でまだ5割前後というのは、最近の内閣にはなかったことです。官邸の分析だと「ネガティブな報道が支持率を下げた」との見解です。おそらく集団的自衛権でしょうが、機密保護法・消費税率ときて今度の話、ようは野党の体たらく、1強多弱とされていながら離合集散ではどうにもなりません。

一生懸命「くだもの」を育てても、原発事故に関わるネガティブな情報が流れると、それが農産物や観光に直接関連しないことであっても、買い控えは顕著に表れ、ネット情報が拍車をかけます。
風評被害払拭に経団連加盟企業に協力を求めるとのこと、どうも殿様が御用達の越後屋に「なんとかせい」と言っているような図に見えますが、ともあれ、効果の期待できそうなものは何でもお願いしますよ。というところです。


きゅうりとトマト
いまの時代、1年を通じて供給が可能になっているきゅうりやトマトですが、「基本夏野菜」。今のが季節がやはり旬です。

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ビニールハウスの構造や暖房の有無や性能にもよるのですが、3月に定植することが多いのがこの地方です。きゅうり、トマトもおおむね同じ時期に植え付けするのですが、きゅうりの方が約一月早くから収穫できます。

農業を生業としている専業農家では、このひと月の差が大きくて、子供が通う学校などの支払いがあるので早くお金になる「きゅうり」を選ぶ、そのような選択の農家が昔は多かったと言います。

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現在この農家はトマト専業、甘さに自信がある分差別化をしやすいミニトマトを選びました。大型トマトを作っていた大型ハウスは今年の冬の雪害で使用不能になっています。資材が入らず修理・再開は一年越しです、しかし周囲の農家も高齢化が進み、栽培をしない農業施設が目につきます。ピンチはチャンス、それらを引き受けて一気に規模拡大をします。粗悪品乱造ではなく、いいものを計画的に。原子力災害の風評被害、雪害、乗り越えようとする農家の後押し、が現在の業務です。






3本目の矢と農協改革
平成26年も後半に突入、合わせるように[集団的自衛権]も閣議決定ということで決着しそうです。以前の秘密保護法の時もそうでしたが、巨大与党の威力か、日常生活にいきなり支障が出ることがないからか、賛否の議論がかみ合わず、国民的な関心が高まらないまま「なんとなく決まる」状態です。


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さて、今年後半の政治課題に上がりそうなのが「農協改革」、しかしこれも国民的な関心とはほど遠そうです。巨大与党の戦略か農協側のお家の事情か、農業改革→農協改革→全中の廃止という論拠で政策決定が進んだこと。現場の農家にとって、ましては国民に全中があろうとなかろうと「さほど重要ではない」ことではないでしょうか。

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農家にとっては地元の農協があれば、当面困ることはないわけで、それも広域合併大型化が進む一方で「業務の効率化」はともかく「利便性」は後退します。その上、屋上屋を重ねるような連合体の存在は、全中の廃止反対は国益や農業政策からは一線を画すような農協内部の組織防衛の問題で「利権」「ポスト」の話ですよね、というのが一般的な農協組合員たる農家の意向でしょう。

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日経の社説によると、一連の農協改革の協議の中で「全中は守ったがあとの政策は全部スルー」ということらしいのですが、全部スルーでも守りたかった組織(と利権)とはどんなものなのか、原子力ムラならぬ農協ムラの存在も、これから国際競争等の中で明らかになってくると思います。

ムラの存在をすべて否定するわけではありませんが。農協は農民の共同出資による互助組織、と建前だけでは国民は当然納得しないでしょう。