雪の成人の日になりました。この1月の祝日はスキー場にいるかNHKの総合テレビは「青年の主張」、教育テレビはラグビー日本選手権で大学の社会人の王者が選手権を争います。今ではそれらはテレビ番組以前にそのような企画すらなく先日終わったラグビー大学選手権もかつてのの注目度はありません、新年の大学スポーツは駅伝で高校サッカーの決勝がなんと成人の日以前は冬休み中に決勝がありました。今年はそれも雪で中止のようです。

福島支援も目的のひとつとされるNHK大河ドラマ「八重の桜」、滑り出しの視聴率もまずまずのようで一先ずご同慶の至り。語尾に「なし」をつける「なんちゃって会津弁」も地元民にはしっくり来ないのですが、これがフル会津弁だと多くの日本人は理解できないでしょうから、なんとも仕方のないところです。
写真は伊達市の八幡神社、地名も八幡(やわた)地区にあります。約4半世紀前の大河ドラマ「独眼流正宗」の舞台になったところ、今年の舞台会津の熱気をよそに雪の中に佇んでいました。 正宗幼少時代の居城米沢に嫁ぐ田村の姫君「愛姫」の輿が、田村勢から伊達勢に引き渡されたところがここ八幡神社とされています。まずは史実よりは原作者「山岡宗八」の創作でしょうが、ここから輿は直ぐに阿武隈川を渡り小坂峠から七ヶ宿、高畠を抜け米沢へ。 「独眼流正宗」は、NHK大河ドラマの試聴率では未だ歴代トップですがこのあたりの場面はまさにドラマ前半のハイライト。田村の使者は名優山形勲、伊達側はコメディアンから役者に転じたばかりのいかりや長介。ドリフのリーダーから「踊る大走査線」で花開く性格俳優「いかりや長介」のまさに原点です。 松明の中、両家の使者が一路平安と両家の安泰を祈って「万歳」を唱えるのですが、峠を登り雪深い米沢に向かう痲後姫役が、このごろ見かけない「後藤久美子」しかし。後藤久美子の敷いた美少女路線は、米倉涼子、北川景子あたりを経て武井咲へと繋がってきます。

大河ドラマの話題が長くなりました、どこかに脚光が当たると影が出来るのも世の習い、その伊達市では従来では考えられない光景です。地域特産あんぽ柿の原料として栽培されている柿が、放射能災害によってここ2年間加工自粛。例年だと10月11月で採り終える柿が、新年の雪の中で赤い実のまま朽ち果てようとしています。 昨年はまだ除染作業として柿の木の表面洗浄などが行われましたが、柿の実の乾燥濃縮の恐れがあるとして事故後2年目も収穫利用されることがなく、セシウムの自然減を待つのか主だった除染もなし。

まさに、風雪の中赤い色を残す柿の実は日本画を見るようですが、訳を知って見ている方にとってはこんな残酷な美しさはありません。既報の通り先週は東京で農産物の商談でした。一度リストから外れた商品がまた戻るのは至難の業です。また、リストから外れた理由が理由だと末端消費者の理解を得るには、どのような道程があるのか県等もつきません。
なんとも厳しい福島の冬です。
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