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誠心誠意嘘を言う
うろ覚えなのですが「誠心誠意嘘を言う」とは、田中角栄の秘書を永く勤めた政治評論家早坂茂三氏の引用で、確か当時の政権与党の大物政治家が言った言葉だと記憶しています。
総理・幹事長クラスとなると、衆院解散の時期など重大事は野党はおろか与党内部にでも明かすことができず,誠心誠意嘘を言うことにより政局を乗り切ったと伝えられます。彼らの言葉を借りると国益のための嘘ということでしょうが。

東京電力の幹部ががよく使う「誠心誠意被害者の皆様のご要望に答え損害賠償をして参りたいと思います」どうも、東電の誠心誠意もその後には「~嘘を言う」がついて回るようです。


仮設4

先日、浪江町から福島市に避難していたスーパーの経営者が、一時帰宅の際に倉庫で首を吊り自殺したと伝えられています。痛ましい自殺者がまた出てしまいました。その方は福島市内の借り上げ住宅に居たそうですが、浪江町民が大勢暮らす仮設住宅を訪れては励ましあっていたそうです。
仮にも、居・食・住が確保され、避難者は何の過失もない被害者であって、十分とはいえないまでも慰謝料の支払もある・・・。なぜ自殺者がと、思われるかもしれませんがそれだけ東電の対応が、狡猾で厳しいと言えます。

それ以前、やはり一時帰宅の裏庭で焼身自殺をした女性がいます。東電側は損害賠償申し立てを否認して裁判へ。日弁連が見解を示していた、原子力災害の心身喪失等による自殺は損害賠償の対象となるとの見解にも真っ向から争う構えです。


花壇6

もう30年近く前、1度だけ訪れたことがあるアウシュビッツ強制収容所跡。仮設住宅の幾何学的な空間を見るとアウシュビッツを思い出します。
もちろん、ここには強制労働も拘束もありませんが、やはり人間が長期間が住む所ではありません。この事故がなければ家庭菜園か自宅の庭をいじり、孫と遊んでいたのでしょうか。お年寄りが仮設の階段の脇の土手に花を植えていました。

避難住民の心のケアが大切です、浪江町の社会福祉協議会の巡回社が駐車場にあります。夜寝られない、ストレスが溜まる、食事がのどを通らない。その悩みを聞く職員もまた避難者です。

社協2

積もり続ける不安や不満、それに東電はマスコミ向けの「誠心誠意」を繰り返すのみ。町に戻ってスーパーを再開しても住民が居なければ営業は成立しません。
あきれた話があります。風評被害で取引先から納品を中断された、その交渉に要した費用は必要経費として賠償の対象になります。しかし、売れなくなった分を売るためには販促イベントに参加したり新たな取引先を探すのは新たな営業にあたり、賠償の対象にはならなのだそうです。
東電の損害賠償説明会によると、原発事故がなければ発生しなかった経費はすべて賠償の対象になりますと明言しておきながら、原発事故により売れなくなったものを売ろうとすると新たな営業活動とは。電話の交渉窓口も「おっしゃっていることは良くわかります、誠に申し訳ございません」と繰り返しますが報償には応じません。社員か電話オペレーターか分かりませんが、短期間によくこれだけ訓練したものです。
交渉慣れの指定内農家や自営業の方々では手も居なく捻られてしまいます。

火事のあと

行き場がなく、積んであった堆肥から自然発火しました。幸い小火で済みましたがこんな火事は防ぎようがありません。
仕方なく、農場の従業員が暇を見つけては散水して発火を防いでいます。有機農業に携わってかなり永いのですが、このような作業は見たことがありません。
農場の責任者の方に、損害賠償の請求対象になりますかねと聞くと、「当社でそのような保管方法を指示したわけではありません」で終わりでしょうと、もはや達観の境地でした。

水撒き




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除染・線量対策
トレーラー1

農業用のトレーラーに丸太が乗せられて運ばれています。農家の方が家や農地の周囲の立ち木を伐採したものです、言うまでもなく除染のため。庭や公園の植え込みを除去するのとは訳が違います,広い面積を単独で作業しなければなりません。しかし、居住や生活空間の線量低減はどのような環境に生活いても必要なものです。しかも伐採後の汚染された樹木を片付けなければなりません。
決して農作業が暇ではないこの時期に、寝る間も惜しんでこのような作業をしています。残念ながら、このような自前の作業は東京電力の損害賠償の対象にはなりません、領収書を発行する人がいないからです。東電からの返答は「領収書がないと」で終わってしまいます。もっとも「見積」「納品」「請求」の各書類をそろえて、弁護士がどう考えても妥当と思われる支出についての請求を行っても、「社内規定により」で一蹴されてしまうのは前回も書いたとおりです。

放射能災害が発生しなければ、する必要もない作業に忙殺され、しかも健康や経済的リスクなど心労の種の尽きない農家がいる反面、関係者と「暇ですねこの人たち」と大爆笑した話があります。

堆肥場3

畜産農家や有機性廃棄物の堆肥化業者が、放射能災害以降堆肥の流通が滞り苦境に立っています。汚染リスクを嫌って農家が堆肥を使いたがらないのと、放射能分析で堆肥の放射能が低くても生産物が風評被害で売れないので有機生産をする意欲が減退しているのだそうです。
したがって堆肥場には引き取り手の無い堆肥が山積になり、先日そこから自然発火して小火が発生しました。嘘のような本当の話です。
牛はきれい好きなのにも拘らず、糞尿の堆積の上に飼われているというのは全国紙の伝える通りです。

先日そのような中で、朗報がありました。既報になりますが「EMオーガアグリシステム標準たい肥」が小松菜の栽培試験によって放射能の作物への移行が抑制された報告が公募事業として実証実験を行った福島県農林水産部からありました。となれば、放射能災害以降お荷物になっていた有機性廃棄物が適切な発酵により、放射能の対策資材になることになります。
早速、先週末関連の企業や農場で「EMオーガアグリシステム標準たい肥」を生産流通させる対応について会合を持ちました。
席上盛り上がったのが、「EMオーガアグリシステム標準たい肥が放射セシウムの移行抑制について対照区に対し有意差が確認された」趣旨の発表に対し、ネット上で騒がれてた「やれEM菌は放射能を消せる消せない」、「作為だ捏造だ」と言い出す始末、県の発表内容とは関係ない場外戦で、中にはよくわからない論拠で県発表の棒グラフを作り直す人までいて「福島以外は暇人多いよね」と言う話題でした。
別にルーチン的な発表に、これだけの混乱をするのは「水鳥の音にも大混乱した平家みたいなもの」えらく歴史的な解説をつけたのは酪農家の3代目でした。
中でも全員の大爆笑を誘ったのが、あるブログに載った当堆肥の原材料や内容についての「ご高察」、ブログと投稿のコピーを見ながらの皆で大笑い、推察の見当はずれはともかく農業試験場の水まきの仕方までけちが及んでいました。しかし、当会議の出席者にも失礼なことを言うのもいて「最大の見当はずれは、マクタアメニティが緻密だってことだよね」。
「堆肥原料は非公開にしたの?」「いや新聞の取材には答えましたよ、今回書かなかったけど」「6次化絡みであちこちで講演しているもんね、前に日経でも出たし」、そして最後はやっぱり「世の中は暇だね」で会議出席者全員一致です。

土壌採取5

「県からデータが出ました」で終わるのではなく、引き続き研究機関と調査検討を行っています、とにかくご高察はともかく、フィールドに出なくては話になりません。
当該堆肥等を条件に合わせ必要量投与して適切な生産を実現するシステムは、アグロ・イノベーション・カンファレンス(2009.幕張メッセ)等で発表しています。
堆肥、有機肥料などの必要量を求めるシステムは「有機施肥設計システム」として国の研究助成金で開発しました。当初Accessで開発したものの、農家の利用環境を考えExcel切り替えて稼動しています。



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弁護士の仕事
スヌーピーが、犬小屋ならぬ乗用車の上で昼寝、いや干されていました。
福島市内の仮設住宅です。仮設といってもいろいろなタイプがあるようです。建設現場の飯場のように文字通りの仮設タイプ、一見ログハウスのようなものもありました。工期や予算、規模などによって使い分けるのでしょうが東日本大震災のように、想像を絶する大災害や原子力災害でとりあえず建てられるものは全部建てざるを得なかったようです。

スヌーピー1

この写真は福島市の北部、新興住宅街にある学校予定地か公園予定地、更地が広くあったので仮設住宅の立地になりました。比較的簡易なつくりの仮設のようです。このようなスヌーピーのぬいぐるみが在るとすると、中学生以下の子供がいるのでしょう。
放射能災害でふるさとを離れ、子供も転校を余儀なくされたはずです。両親の職場はどうなっているのか、簡易な仮設だと子供に対する低被曝線量もなおさら心配です。私たちも多かれ少なかれ被害者ですが、このような光景を目にするたび胸が詰まります。

さて、弁護士の話題です。
大阪市の橋下市長、要領の得ない言い訳が多く「自己弁護士」と揶揄される経済産業大臣、東電の新会長、検事役の弁護士という小沢一郎氏への判決を不服とし上告した人、最近弁護士の話題が花盛りです。

福島でも弁護士の動きがが活発になってきました、今までは原発事故の被害者への法律相談でしたが、訴訟や申し立ての動きが活発になってきました。
放射能災害についての弁護士グループが幾つかありますが、参加弁護士に聞くと東電の対応があまりにも酷いようです。対応が硬直的で「社内規定により」を連発、法やモラルより「社内規定」が優先されるとすると、後は心ならずも裁判しかありません。
新社長内定者のの常務が「誠心誠意対応させていただきます」とマスコミ向けの発言をしても、おそらく現場では「出し渋れ」との通達なのでしょう、そちらの担当が変わったと言って弁護士が交渉のアポイントメントも反故にされたと言うことです。
個人的な話ならともかく、対東京電力と言う法人との話なので、しかるべき申し送りがあり後任が迅速に対応するのが社会通念でしょう。
「御社の今後の売上げの予想はできないので、過去の実績に照らした遺失利益の補償しかできない」、といわれた会社もあります。例えば開発した新商品や新技術の売上げは技術や経済の専門家にしか評価できないことであり、東電の「弁護士と税理士の相談の結果お支払できません」と言うことなのだそうです。法律や財務の専門家が技術の評価をできるわけではなく、相撲取り上がりに野球の解説をしろというようなもので、その支離滅裂さは弁護士もあきれています。もちろん泣き寝入りなどできないので「損害賠償紛争審査会」に申し立て司法関係者で造る第3者期間に裁定を仰ぐことになりますが、新聞によると審査会の裁定も東電は「従わない」ケースもあると書かれていました。ここまでくると紛争審査会を設置した文部科学省も形無しです。いわば無法地帯の様相を呈してきました。
国庫で事業をすると会計検査院の監査が入ることがあります、泣く子も黙る「会検」ですが、会計検査院が認める支出も東電は認めないこともあります。
被災者とそれを支援する弁護士の嘆きは尽きません。

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除染剤 ?
環境連

東京に来ています。ここ10年程、私が専門分野にしている有機循環システムですが、東京ビックサイトで開かれている「環境展」に関連技術が出展していて、今回ははそのお手伝い方々で視察も兼ねるといったところです。

私たちの方は、今回は放射能災害とは関わらない内容ですが、環境展自体は相当放射能関連の展示が目立ちます。

東工大3

福島でも見知った、実証を経て稼動準備に入っているものから、「本当?」と聞いてしまいたくなる安直なものまで、商業ベースの商品やサービスの展示・商談会と割り切れば、逆にいろいなものが出展されていても不思議ではないのですが。

マバルーン6

除染剤という「そんなものがあれば」という、看板も目立ちます。「分かりやすいのが宣伝の要諦」といわれると、確かにこんな分かりやすい表現はありません。文字通りアドバルーンならなければいいのですが。

徐洗剤5

こちらは、ロシアからの輸入品のようでです。突然カラーコピーの看板が現れました、シャラポア並みとは言いませんがブロンドのコンパニオンが展示物よりも目立っていました。

「そうですね、国内引渡しで5000万円くらいですかね」という表土を剥離する自走式の重機や、かつてあったイラクの毒ガス兵器用のガスマスクのような機材まで、ジャンルを問わず放射能ビジネスは花盛りです。

瓦斯もすく0

聞くところによると、表土剥離用重機は外国製ですが「ゼネコン様に2台お買い上げいただき、今後は納品待ちの状態です」とのこと。このような復旧需要、特に福島県内だけで1兆円とも言われる除染費用に対するアプローチは今後も続きそうです。

産学官で智恵を出し合って、費用対効果の高い除染をして行くのであれば良いのですが、中には困った事例も見られます。
除染技術の普及を目的に開発を行っていたある大学の研究者グループが、協力してくれた農家のデータを当該農家の了解も得ずに流布し、放射能汚染残渣、試験資材も放置したままになっています。因みにその技術は現段階で普及していません。「学問的な真理の探究と被災地支援のためにご尽力いただいている」と解したいのですが、このようなことでは、除染利権に絡めそうになくなったので面倒なことは知らんぷりと言われても仕方がありません。

私も、有機循環だとか食の安心だとは、生産物流の効率化だとか本来の業務に集中したいと思う今日この頃。汚染地域以外の農業は、農業6次化だとかTPP対策だとか、そちらの方に邁進しているのだと思います。

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民間提案型放射性物質・低減化技術実証試験事業
日本放射能除染学界研究会の続報です。
19~21日まで福島市飯坂のコンべンションホール「パルセいいざか」で開催されました。

農産物への放射性セシウム移行低減化の技術提案と、域内の有機循環や総合的な情報化の関連2テーマの発表をポスターセッションで行いました。

5月17日に福島県の実証事業で「EMオーガアグリシステム標準たい肥」が移行抑制の効果が高いと公表された直後のタイミングで、展示ボードの前は黒山の人だかりでした。

黒山2

先回も書いたように、この学会はゼネコン・重電・水処理プラント等企業所属の研究者も多いのですが、交換した名刺や質問内容を確認すると、私たちのテーマは大学や独立行政法人(旧国立研究所)などの研究者が特に関心を示していただいたようです。
中には、高名な原子力関係の研究分野の方が、「研究要約書」から私たちの発表場所の尋ねてこられて意見の交換をさせていただきました。
ご高齢ながら的確な指摘や質問に、答えるこちらもちょっと声が上ずってしまいます。「大切な研究なのでがんばってください」最後は激励を頂きました。
放射性セシウムの移行抑制の機能性は無論、昨年のセシウム稲わら騒動などがあり分断されてしまった地域の有機循環や、放射能汚染の実害や風評被害により経済的にも打撃を受けた、農業再生に向けての販売チャネルの形成まで、社会システムを含む私たちの研究領域に「応援するから県や地元大学の尻を叩いて」と言うことでした。
県や地元の大学とも十分連携は取れていますと一応はお答えをしておきました。

八戸4

申し訳なくも、ちょっと困ってしまったのが、やはり「微生物」をテーマにする他の発表場所で、「EMオーガアグリシステム」を質問する方がいること。そちらの某大学の担当者も「一般論ですが」と見解を示していただきました。発酵技術を全面出している研究内容には、何か一脈通じるようなものがあるようです。

以前から言われていたことですが、放射能の作物への移行抑制に効果のあるとされていて、行政等が抑制技術として取り入れてきた「ゼオライト」「塩化カリ」は、過剰に投与すると農産物の成長を阻害したり品質の低下を招くことが指摘されています。
研究者を「学者先生」と煙たがる向きもありませんが、このような非常時には積極的な政策提言を行える研究者は貴重です(化学肥料業界のお先棒を担ぐような「お抱え学者」まだまだいますが)。



メディア7

放射能災害対策などは、多分野の研究者や実務家の所謂寄り合い所帯ですが、それなりの問題意識とスキルを持ち寄ることにより加速度的に情報の集約がなされます。

県の公表したデータを引用する際に、成績書「EMオーガアグリシステム標準たい肥」と内容と出典を明確にしているのにも拘らず、EMオーガアグリシステム標準たい肥のデータしか出てない、と分けの分からないことをブログにアップする「お馬鹿ブロガー」も居るのですよと、放射能災害課の福島の情報を的確に伝えるべく福島に駐在しているライターがあきれていました。

憶測や未確認の情報を出したがる人たちは相手にせずに、自然科学・社会科学に適う、正確で復興に向けて前向きな情報を福島から発信し続けたいと思います。


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除染学会
柄にもなく学会に参加しています。
環境放射能除染学会、時節柄昨年立ち上がったといいます。他の学会より(それほど多くの学会を知っているわけではありませんが)企業関係者が多いようです。除染対策技術でゼネコン、放射能制御で東芝、富士電機などの重電メーカー。
研究機関や学術関係は大学よりも、旧国立研究機関、環境研などの独立行政法人が主体になっています。

ホール1

被災地自治体の姿も見えます、急な被災なので国が県が市がなどと言っておられずに、横並びの対応です。
アメリカ、フランスの研究機関、原子力には縁のなさそうなスコットランドからも来て講演していました。スコットランドの中心都市グラスゴーのグラスゴー大学、以前ここのセルティックと言うサッカーチームに中村俊輔(現横浜マリノス)が所属していました。
グラスゴー郊外のローモンド湖はきれいですよねと声を掛けると、フクシマでローモンド湖の話に驚いたらしくとても喜んでくれました。チェルノブイリの放射能はスコットランドまで達していたそうです。

有機農業学会とかと違い、勝手知らぬ構成メンバーにに気後れしながらも、ポスターセッションのパネルを展示しています。
たまたま直前に福島県から放射能移行の抑制効果が発表されたばかりで、注目のコンソシーアムということで少々目立っていたようです。

マクタパネル

向かい側の列にはEM研究機構さんのパネルもあります、たまたま同じ展示会場でした。
ゼネコン、重電、独立行政法人、東京大学は・・・知っいるところが居ると少々心強くなります。

EM研究機構
よく見ると、こちらにも私の名前がありました。

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福島も春から初夏へ
レタス1

福島県の中央部須賀川市、きゅうりの産地です。内陸性気候で冬は冷え込むため、きゅうりの生産は春から秋までになります。
ここ石井さんの農場では、それ以外の時期はレタスなども栽培しています。農業を志す元コンビニの店長さんを通年雇用し、男性二人の作業で有機農業を営んでいます。

震災と放射能災害を撮っている、アメリカのドキュメンタリー制作会社をお連れしました。ハウスの生りたてのきゅうりの美味しさにとても驚いていました。

梶野1

それはそうです、ただでさえ大味でおいしくないアメリカの野菜。それに比べて繊細でおいしい日本の野菜、須賀川と言えば日本を代表するきゅうりの産地。しかも、石井さんのきゅうりはその中でもおいしいことで評判です。地元の直売所でも看板農家こだわり野菜は有名です。
石井さんは以前アメリカのメリーランド州に住んでいたことがあるそうです。向こうの野菜はとにかく不味いとアメリカのクルーと話も弾みます。

日本に戻り建設関係の仕事をしながら、本を片手にEMの勉強を始めました。実践は一個のプランターからだったそうです。
お父さんの出身地を頼って、埼玉から福島に移住し本格的に農業を始めました。

山あり谷ありの人生で、多少のことには驚かなくなっていましたが、昨年の今頃は放射能災害の影響で「茫然自失」だったと言います。

まだ放射能や風評被害がもとに戻ったわけではありませんが、農業の生産計画は一昨年通りに戻しました。こちらも責任重大です。

石井5


ハウスのきゅうりが生りだしました。その後を追うように露地きゅうりの苗を仕立てています。南瓜の根にきゅうりを接いで今度はきゅうりの根を切り落とします。そうすると根は南瓜でも枝葉、実はきゅうりです。
元コンビニの店長さんも、すっかり慣れた手つきで作業を進めています。
これからは夏に向けて向けて、忙しくなる一方です。たかがきゅうり、されどきゅうり、1本のきゅうりにもいろいろな人生が詰まっています。


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公園の除染
公園の除染が進んでいます。逆に言うと学校や公園しか除染が行われていません。
除染の終えた小学校の校庭では運動会が行われています、軒並み去年は中止でした。小学生の鼓笛パレードも今年は行われるようです。

変則的ながら当たり前のことが当たり前に行われるようになって来ました。
公園で遊ぶ子供たちも見受けられるようになりました。何より子供たちの笑顔や歓声が地域を元気つけます。

j公園1

さて、変わらないのが東京電力です。実質国有化、勝俣会長退任、勝俣会長は子飼の西沢社長の留任を希望したようですが「値上げは権利」など、周囲の空気の読めない東電プロパーが残れるはずもなく、後任は常務からの昇格
「賠償に万全を期す」と抱負を述べていましたが、損害賠償を交渉している人たちに聞くと対応は全く変わっていないそうです。
とにかく社内規定によりを繰り返すばかりで、質問や疑問にまともに答えられないようです。国内北朝鮮と言っていた人がいました。そんなことを言うと北朝鮮に失礼だとも言う人もいます。
いずれにしても世界にはまだまだ困った思想の持ち主が居るようです、崩壊はどちらが早いのでしょうか。

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支援の輪
原子力災害による風評被害などで存亡の危機に立たされている福島県の農業。
避難地域の農産物を原料にしている食品加工業者が東京電力を告訴しました。特徴のある食料品を作ろうとしたときに、原材料からの差別化が必要になります。他と同じ原材料で特徴のある加工品を作ろうとすると、加工手段の開発やマーケティングに膨大な費用を要し、地場産業的な中小・零細企業ではなかなか対応できません。

東京電力は、むろん遺失利益について賠償をするということで対応するわけですが、減収分を補填するのと壊れたビジネスモデルの賠償とは全く意味が違います。

昨年は活発だった福島県産品の販売支援も、このところ下火のようです。気の毒だから購入するも1度や2度までで、継続的なな購入のためには、農産物であっても商品力の向上が求められてきます。
そのような中何とか福島県の農家を支援しようとする動きも広がっています。土壌微生物が充分機能して有機生産により品質の高い農産物を作るため、また土壌中のセシウムの移行を抑制するためにEM市税の提供を受けています。

支援ぼかし1

NPO法人環境共生ネットワーク(Uネット)のご支援で、全国の有志の方から米糠ぼかしの提供を受けています。これは米ぬかを使って有用菌を増殖したもの。EMオーガアグリシステムの使用基準に則して投入すると有機栽培の経験の浅い農家でも算定した効果が認められます。



EM研究所

EMを製造出荷している(株)EM研究所からはEM1号、糖蜜、光合成菌主体のEM3号の提供を受けています。ここのEMは畜産A資料の登録があるので、畜産農家にも導入しています。
有機循環の連鎖が切れてしまうと経済面ばかりでなく、環境分野でも大きな支障が出ます。

各方面からのご支援を頂きながら有機循環や食糧生産流通について、旧来の情況を維持するばかりではなく、近未来型の農業対応するスマートモデルまでの構築を今急いでいます。

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福島市西口
福島駅、県庁方向の東口が正面なのでしょうが、新幹線側が西口になります。
西口を出て正面にいくつかのホテル、その南側にはイトーヨーカドー福島店。北側にはちょっとした公園があり福島市のシンボル、果樹類が植えられています。
この公園は通路も兼ねているので、果樹を見ながらいつも通行しています。

さくらんぼ6

もうすぐ旬の「さくらんぼ」のために、雨除けの覆いと鳥対策のネットが設置されました。手前にこの場所の放射線量を示すおなじみになってしまった、ソーラー形式の線量計です。なんと無粋なと思わないこともありませんが、この辺は「役所のセンス」と言うしかありません。
「福島の農産物は線量の管理をしています」とのメッセージとして取ってもらえれば良いのですが。

コラッセ5

この公園の先には、「コラッセふくしま」というビルがあります。
このビルは私たちの研究のデータ展示や打合せスペースとして常時使わせていただいています。
震災の復興支援の組織やら東京電力の原子力賠償相談室の分室も同居している、まさに福島の縮図です。
最上階からは新緑の福島が一望できます。何事もなかったように、新緑と残雪が変わらぬ佇まい見せています。

今日の報道によると、電気事業連合会の報告書は、福島第一原発を「冷温停止」と報告したそうです。何事もなかったように装いたいのでしょうが、大事故と世界的な環境破壊が現在進行中でありながら「冷温停止」はなかろうと思います。
現在でも原子炉には大量の水を注入し、水温の上昇を抑えている状態。しかも注入した水は溜まることなく水量は一定している様子、行き先は海洋流出であろうことは容易に想像できます。

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医師・歯科医師の皆さんからもご支援いただいています
予防医学の分野でしょうか、身体に良い物を食べる、ストレスを溜めないことを推奨する医学関係者が増えてきました。
医学が発達して、平均寿命は延びる一方ですが、病人で長生きするのも辛いもの。肉類などよりも身体にいいとされる野菜ですが、さらに健康に育った野菜を食べるに越した事はありません。

さらにそのような野菜を他のものと混合されることなく確実に売り間に並び、新鮮なものを販売するシステムをアンチエイジングを取り組んでいる医学分野の方々からご評価いただきました。

k留置5

なんでも、秋にに開かれる医師・歯科医師の研究会でご報告いただけるとのこと。
世界に知られた長寿国日本ですが、その内容はあまり褒められたものではありません。なにせ薬浸けの延命に長生きして見たところで年金が心配。

きゅうり畑1

農業、特に私たちのような循環型・環境保全型農業。野菜がストレスなく育つ農法を研究して、環境にも農業者にも需要者にも安心と安全を提供できるスタイルが少しずつご評価いただけるようになりました。

農業も業、いわゆる「なりわい」ですので、ボランティアでは続きません。しっかりした計数管理が必要です。そこまで含めたモデルを構築しています。持続可能性まで紹介していただけたらと思っています。

ブロッコリー

一見紫に見えるブロッコリー、湯通しをすると鮮やかなグリーンになります。そして何より甘く美味しいブロッコリーです。食のワンダーランドが日本人の健康を守り、地域の産業・雇用を守ることができそうだと自信を深めています。
返す返すも、原発事故の放射能災害と風評被害が悔やまれてなりません。


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晩春の混乱
水田1

大型連休も終わると、例年だと田植の季節です。
ことには冬が厳しくて春先も温度が上がりませんでした。農作業全般に遅れ気味です。さらに放射能の影響で耕作を放置した農地も目立ちます。
水田は畑地と異なり、水利権や水路の保全、さらに雑草の処理のなどの問題があり、虫食い状の作付けは何もいいところがありません。
高齢化が進む日本の農業、TPPが始まると耕作放棄地が爆発的に増えるとも言われています。
日本農業の未来予想図を見るようです。これをプラスの予想図に変えるよう研究を進めなければなりません。


たけのこ31

現在はビニールハウス中心の農産物の出荷です。ほとんど放射能も検出されていません。
山で根の張りが浅い山菜類は放射能が検出されやすい傾向にあります。筍も採らなければ竹林ばかり広ががるので、切り取って道路に打ち捨てられていました。
炊き込みご飯でも煮物でもとても美味しい旬の味です。

冬収穫した大根を、冷気の中で乾燥させた「凍み大根」と言う食材があります。特に技術や設備も要らないので冬ともなるとあちこちで生産されました。供給過剰で価格が下がると筍の季節まで保管しておきます。筍と凍み大根の煮物は絶好の取り合わせで、お互いの味を引き立たせます。
その凍み大根も、乾燥によりセシウムの濃縮が懸念されると言うことで出荷自粛になりました。それよりも何よりも、凍み大根の産地であった葛尾村や飯舘村は全村避難です。

r2d21

山間の公園にも線量計が設置されていました、この公園は除染されたような形跡が見られません。
この前まで見かけた「この公園では長時間遊ばないでください」と言う立て札の代わりでしょうか?災害復旧、放射能抑制、除染、環境放射能の情報化は急務ですが、単にハードを設置して予算の消化をするのであれば、あまり意味はありません。先駆けになるプラスの未来予想図は描けません。

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さまざまな花の季節です
りんご花

りんごに限らず、商品価値の高い果実を収穫するためには、開花直前から開花時期に優位な花を残す「花摘み」、結実後30日程度を目安に実を間引く「摘果」作業が必要です。
ゴールデンウィークにりんごの開花がずれ込んだとしても、「花摘み」作業は避けられません。福島でもいたるところで果樹園で忙しく働く農家が見られます。

りんごの原産地は、中央アジアの高原地帯など亜寒帯地域と言われています。冷夏で米の出来が良くないような年の方が、りんごは豊作だったりします。
農家の悩みは尽きません、温暖化によって産地の平均気温が上がるとと、りんごの出来が悪くなることは以前から指摘されてきました。
りんごはいろいろな品種があるのですが、このところ「ふじ」が圧倒的な栽培シュアを占めるようになりました。特に「大玉ふじ」さえ作っていれば、年末のギフトシーズンにあわせて間違いなく入れるとされていました。
ところが、贈答用「ふじ」に人気の陰りが出てきいると言う話もあります。ナイフで皮を剥くのが面倒なので、若い消費者層から好まれないと言う話もあります。
そこに追い討ちをかけたのは、放射能問題。この冬果樹の表皮剥離は行いましたが、行政からの除染指導は、根からの吸収対策保ほとんど省みられませんでした。

放射能汚染をどう見るのか、産地は放射線の数値の変化と消費者の同行を固唾を呑んでみています。


ハナミヅキ

ワシントンに桜を送った返礼として、日本に来たのがハナミズキと言われています。いま街路樹として福島の5月を彩っています。
その5月には福島で「環境放射能除染学会」が福島市飯坂町コンベンションで行われます。私の方は「社会経済学的側面、リスクコミュニケーション」の分類で出展します。放射能災害下で、円滑の流通を求めて行く一連の手法の開発です。もちろん、汚染された農産物を規制値以下だからと、紛れ込ませて売るようなことではありません。
マクタアメニティ(株)、福島大学共生システム理工学類「生産流通システム情報支援研究会」、独立行政法人農業・食品産業総合研究機構東北農業研究センター厨川研究拠点・生産基盤研究領域。なんとも物々しい布陣になりましたが国際シンポジュウムとなれば致し方ありません。
発表テーマは、「放射能災害下での有機生産流通に対応するサプライ・チェーン・マネジメントシステム」得意分野での発表です。



テーマ:福島県 - ジャンル:地域情報

四つの春
福島には田村郡三春町と言う地名があります。梅、桜、桃の花が同時期に咲くので、三つの春が来る所だそうです。
三春は日本3桜の一つに数えられる「三春の滝桜」が有名です、樹齢1000年を越す「しだれ桜」は映像等でよく知られているところです。
三春は戦国大名「田村氏」の城下町、NHK大河ドラマで歴代最高視聴率を誇る「独眼流正宗」で有名になった「愛姫」の出生地です。田村氏の姫として伊達政宗の正室になったのですが、大河ドラマで愛姫を演じた桜田淳子がその後統一教会のスキャンダルに見舞われ、永年高視聴率の人気番組でありながら「独眼流正宗」が再放送されなかった原因と言われています。因みに伊達政宗役は後のハリウッドスター渡辺謙、当時は無名の若手でした。
そのせいか、東北に縁の深い渡辺謙さんは奥さんの南果歩さんと東日本大震災復興支援活動に熱心です。


さて農業の話題、今年は冬が寒く春の訪れが遅れ、例年だとほぼ1週間間隔で開花する果樹の花が、ほぼ同時期にに咲きました。また、梨なども花を追うように葉がでてきて、遅れを取り戻そうとする生命の力強さが感じられます。まさに、自然の中の農業と言うことが実感できます。

もも2

あでやかな桃は、福島盆地を桃色に染めてゆきます。桃の花にばかりにも気を取られてはいられません、ある程度花を落とさないと実が付き過ぎで果実が小型になります。

梨

梨の花は、梨棚に雪が降ったような厚みのある白い花です。荒地でも栽培は可能ですが、果樹の中では多肥系です。

りんご

りんごは葉が先に出て、後を追うように白い可憐な花をつけます。葉の緑と白い花のコントラストが独特の風景を作ります。
梨ほど肥料は必要としません、過剰に肥料を与えると葉ばかり茂り、秋になっても果実が赤くなりません。

さくらんぼ1

これはさくらんぼの花、「桜桃」の花というのが正式でしょうか?
ソメイヨシノなど花を観る桜とは、同じ「バラ科サクラ属」要は同じ系統の樹木ですが、品種改良によって観賞用と食用、異なる用途になりました。とは言え同属の植物、観賞用の桜にも小さな実ををつけています。

青森のりんご、山形のさくらんぼ、山梨の桃、鳥取の梨など果実の産地は多いのですが、このような数多くの果樹が花をつける地域を私は知りません。
さらに、葡萄、洋梨、柿など四季折々の果実が栽培されている福島。市場流通の外にも直送や観光果樹園などさまざまな業種・業態を形成してきました。

放射能災害により、文字通り「降って湧いた」ような農業の危機のなかで、四つの春が福島の果樹園を彩っています。
ほんとうの春よ来い、木を持って移動できない果樹農家のの願いは切実です。



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福島の5月
5月です、福島も薫風の季節を迎えました。

雪ウサギ9

吾妻小富士の残雪、うさぎの形の見える「雪ウサギ」も例年より遅い春の訪れで、やや肥満気味ですが、桃畑とのコントラストも例年通りに撮影できました。

こいのぼり

去年は営巣しなかったツバメも今年は巣作りを始めています。人間の方も右往左往しながら何とか例年のペースに戻ってきたようです。
去年の今頃は放射能の風評を煽りまくっていたメディアも、無邪気と言うか無責任と言うか、やれ二股交際がどうのスカイツリーがこうのと、とっくに別の話題を追いかけています。

しかし、農業を取り巻く情況は好転しているとは言えません。
青果市場に「茎立菜」を出荷しようとしたら「要らない」と言われたそうです。公設市場は「売りたし」「買いたし」の場を取り持つのが業務ですので決して「要らない」とはいえないのですが、要は「出荷してきても買い手が付かない」と言うことです。
青果市場としても、売りが立たないと手数料収入が入らなくなるので、そちらはそちらで深刻な死活問題なのですが。

良平2

永年アグリSCMふくしまの契約農家として、ピーマンを生産している田村郡の橋本さん。既に堆肥は撒き終えて、今は貝化石とゼオライトの散布中です。この後活性液とぼかしを散布し、雑草防除のビニールマルチをして遅霜の会わない頃合を見計らって苗を定植します。

田村郡とは隣り合う本宮市の鈴木さんのサヤエンドウ。ビニールハウスの中では、はや初夏の味覚です。

サヤ

昨年の被災地支援も一巡し、逆に農産物の販売は今年の方が厳しいとも言われています。
だれも先行きが予測できない「農繁期」がまたやってきます。


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